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臼蓋形成不全と脱臼

臼蓋形成不全は、先天性股関節脱臼と同様に、乳幼児の股関節の疾患としては珍しくない股関節障害の一つです。臼蓋形成不全とは、股関節の臼蓋の発育が不十分なために大腿骨の骨頭を十分に覆うことができない状態のことです。

乳幼児期に十分な対応対処ができれば幼児期には問題なく過ごせるようになるといわれています。ただ、大人になるまで股関節の異常に気付かず、自覚症状が現れてから病院を受診して、はじめて臼蓋形成不全が見つかることも少なくありません。

乳児の臼蓋形成不全の原因

一般的には、脱臼があるから臼蓋形成不全が進行すると考えられるようになっています。脱臼は臼蓋形成不全を伴うことが多く、脱臼が整復されると臼蓋形成不全の多くが改善されます。
骨頭と臼蓋が正しい位置関係にあれば臼蓋は形成されるので、X線検査(レントゲン)で、臼蓋の発達が不十分であっても脱臼がない場合で、股関節の動きの制限(開排制限)が改善されていくならば、特別な治療をせずとも臼蓋形成不全は自然治癒すると考えれれています。その一方で、治療すべき状態の脱臼で、治療が遅く開始された場合は、臼蓋形成不全が残るのが通常とされています。

乳児の臼蓋形成不全と亜脱臼

開排制限がある乳幼児で、X線検査では脱臼がないものの臼蓋形成不全が認められるケースでは、前方操作法による超音波診断を行うと、程度は異なりますが亜脱臼を伴っていることが殆どです。これら亜脱臼の多くは軽度(タイプAI)の亜脱臼で、開排制限(股関節の動きの制限)などの症状が改善していくならば、特別の治療をしなくても臼蓋形成不全は自然治癒すると考えられています。稀にあるタイプAIIの亜脱臼では、育児環境を良好に保つことによる自然治癒は期待できず、本格的な治療が必要になります。

乳児の臼蓋形成不全の診断・治療

臼蓋形成不全の診断基準に臼蓋の角度を指標とするCE角とシャープ角と呼ばれる角度があります。CE角による診断では25度以下の角度、シャープ角による診断では30度~35度(乳幼児の場合は30度以上)を主に臼蓋形成不全として診断します。
臼蓋形成不全の治療は基本的に先天性股関節脱臼と同じです。乳幼児の股関節は成人の股関節に比べて柔らかく、股関節は15歳ころまで成長を続けます。股関節があるべき正常な位置関係にあって機能していれば、形も機能も成長につれて安定していきます。臼蓋形成不全の初期段階での早期発見と適切な対処が大切になります。

※遺伝的因子により脱臼を伴わない臼蓋形成不全もあります。

 - 子供の股関節の病気

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