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大腿骨頭すべり症

大腿骨頭すべり症は、大腿骨骨頭の骨端線(成長線とも呼ばれる)が後方にすべる(転位する)股関節疾患です。大腿骨頭すべり症の好発年齢は10歳~14歳で、男児に多く、肥満傾向がある身体の大きな子どもに発症しやすいといわれています。

大腿骨頭すべり症の原因は解明されていませんが、大腿骨頭の成長軟骨の部分の外傷や内分泌異常が関係しているといわれています。大腿骨頭すべり症は、外傷で発症して急激な痛みを伴う急性型と、外傷がなく(あっても軽微)痛みも鈍い慢性型があります。大腿骨頭すべり症の治療は、急性型では牽引や整復による保存的治療、慢性型では手術になるケースが多いようです。

日本では、大腿骨頭すべり症は比較的少ない股関節の病気ですが、肥満の子どもが増えていることもあり増加傾向にあります。大腿骨頭すべり症は変形性股関節症を引き起こす原因疾患の一つですから、見過ごせない小児の股関節疾患です。

大腿骨頭すべり症の原因

大腿骨頭すべり症の原因は明らかになっていませんが、肥満とホルモン異常が関係していることは確かのようです。スポーツによる物理的な外力も原因になるとも考えられています。
骨が成長する小児期では、大腿骨頭の成長軟骨層に骨端線と呼ばれる部分があります。骨端線は骨の成長が終了すると均一で硬い骨になるのですが、成長が終わる直前の骨端線は薄く力学的負荷による障害を受けやすい状態のため、衝撃によって容易に後方にすべりやすく(転位しやすく)なっています。

大腿骨頭すべり症の症状

大腿骨頭が後方にすべることで、股関節の痛みや、股関節の動きの制限、歩行障害が起こります。痛みは、股関節だけでなく、膝や大腿部に出ることもあります。
急性型の大腿骨頭すべり症は、外傷で発症し急激な痛みを伴いますから比較的分かりやすいといわれています。慢性型の大腿骨頭すべり症では、外傷がなく(あっても軽微)で、徐々にずれが進んで、痛みも少く、股関節や大腿部の重だるい感じが続きます。慢性型では、無症状であったりあまり痛みががないまま経過して、高齢になって変形性股関節症を発症して、大腿骨頭すべり症が見つかることもあります。

大腿骨頭すべり症の治療

大腿骨頭すべり症は進行すると治療が難しくなるため、早期診断が重要とされています。
急性型の大腿骨頭すべり症では、滑った大腿骨頭を元に戻せることが多く、その場合は牽引や整復操作による保存的治療になります。整復操作は、エックス線透視装置で骨の位置を見ながら大腿骨頭を戻す保存療法でが、整復操作が上手くできずに、大腿骨への血流が阻害されて大腿骨壊死になることがあります。
慢性型の大腿骨頭すべり症では、後方傾斜角によって手術方針が決まります。軽症では内固定、中等症では転子間骨きり術、重度では骨頭下頚部骨きり術、回転骨きり術、といった具合に重症になるにつれて難しい手術方法になります。

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